八月十五日の満月
戦争が終わって僕らは生まれたー
戦争を知らずに僕らは育ったー
という曲が私が生まれる前に流行った
もはや戦後ではない
そういった首相がいた
今日は戦争が終わって66年が経った日
日本が無条件降伏を受け入れた日であって、戦争が終わった日では無いような気がする
戦闘により生命が脅かされることは無い
でも、まだまだ苦しみ、悲しみ、苦しみを背負っている人はたくさんいる
うちのじいちゃんもそうだった
ほとんど語らないまま墓場まで持っていってしまった
語らない?語れなかったんだと、忘れたかった記憶だったのでは、と思う
昔、探し物をしていてじいちゃんの部屋で古いアルバムを見つけた
初めて見る戦前のじいちゃんの写真
すごく怒られた
今にも先にもあんなに怒られたことは無いって位怒られた
そして、何かのときばあちゃんが言っていた
「じいちゃんは満州に行っていた。戦争が終わる前に引き上げてきたからかえって来れた。でも一緒に言った人は帰って来れなかった人もいた。」(というようなことを言っていた)
中には一緒の村の人もいたそうだ
遺品から出てきた「聞け、わだつみの声」の初版本と満州での戦争証言集の初版本
認知症が進んでからやっと「満州にいた」ということだけは話したがそれ以上はわからない
何があったかは想像することしか出来ない
生前これだけはよく言っていた
「勝てるなんて思っていなかった」
大正12年に生まれ、目が悪かったため、招集がきたのは終戦間近
終戦は宇都宮で
その後、すぐにばあちゃんと結婚して上京した
じいちゃんにとっての戦争とは、青春とはいったい何だったんだろうか
今となってはわからない
昨日はウークイ
満月だった
日付かわって15日の満月
ただ、祈ることしか出来ない
慰めと平安がありますように
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